復活祭はいつやってくる?何を祝う?
復活祭はイタリア語では
「Pasqua=パスクア」。
英語では「Easter=イースター」、日本ではこの呼び名の方がなじみがあるかもしれません。
キリストの復活を祝うこのお祭りは、キリストの生誕を祝うNatale=ナターレ(クリスマス)と同じくらい、
イタリア人にとっては重要なお祝いです。
パスクアはいつ?
パスクアは何月何日と決まった日がなく、毎年、日にちが変わる移動祝日。
ではどうやって決まるのかというと、、、
3月21日(春分の日)の後の最初の満月の後の日曜日
なので3月21日より前にパスクアがやってくることはありません。
2022年3月21日の後の満月は4月16日(土)で、その次の日曜日なので
4月17日
となります。
ちなみに他の年をしらべてみると、
2019年 4月21日
2020年 4月12日
2021年 4月4日
2023年 4月9日
2024年 3月31日
2025年 4月20日
このように、ばらばら。
一番早いときで3月22日、一番遅いときでは4月25日になるので、年によってかなりのばらつきがあります。
パスクアは何を祝うお祭り?
名前の通り復活を祝うお祭りです。
新約聖書にはキリスト処刑の直前に皆既日食や月食があったことを暗示する記述があります。
そこから推測すると、キリスト処刑の日が西暦30年4月7日と言われています。
この日は金曜日。
そして翌々日の日曜日、キリストは復活した、、、と言われています。
キリスト信者にとっては、キリストの生誕を祝うナターレ(クリスマス)と同じくらい重要な意味を持つお祝い。
パスクアはちょうど春が来る頃にやってきます。
寒く暗い冬が終わり、暖かくなってくる頃なので、宗教的意味とは別に春の到来を祝う日でもあるのです。
パスクアのシンボル
●卵
パスクアのシンボルと言えば、なんといっても卵!
「イースターエッグ」という言葉は一度は聞いたことがあるのでは?
そう、カラフルなペインティングされた卵です。
卵は生命の始まりや復活の象徴。
鳥が卵の殻を破ってこの世に誕生するように、イエス・キリストも、死という殻を破って復活した、
という意味が込められているのだそうです。
イタリアの陶器屋さんに行くとカラフルに絵付けされた陶器のイースターエッグが並んでいます。
伝統柄でペイントされていることも多いですが、元来はペインティングされる色や柄にもそれぞれ意味があるそうです。
そしてイタリアでパスクアの卵と言えば、街やスーパーに山積みにされている「Uovo di Pasqua=ウォーヴォ ディ パスクア」。
その名も「パスクアの卵」という名の巨大なチョコレート!
中には「ソルプレーザ」と呼ばれる、オマケのようなものが入っています。
●うさぎ
もうひとつのシンボルは「うさぎ」。
ドイツのチョコレートメーカーのリンツのウサギの形のチョコレートを見たことはありませんか?
うさぎは一度にたくさんの子供を産み、更に何度も妊娠→出産を繰り返すことから子孫繁栄の象徴とされています。
パスクアの日の過ごし方
パスクアは日曜日にやってきますが、その週はお休みを取る人も多く。
春の風に誘われて旅に出かける人も多いです。
実際、私が住むシチリア州のトラーパニでは、パスクアの前の金曜日(聖金曜日と呼ばれています)には盛大な大行進が行われるのですが、多くの観光客が訪れます。
旅行に出かけない人は、パスクア当日のランチは家族で集まって大昼食会が行われます。
かつてはマンマが腕をふるって家族全員の食事を作っていましたが、最近は郊外のレストランで家族で集まることも多くなりました。
キリストの復活と春の到来を祝うパスクア。
重要な意味をもつキリスト教のお祭りですが、暖かくなってきて気分はウキウキ。
私が住むシチリア島のトラーパニでは、パスクワの前の金曜日、聖金曜日から翌日の聖土曜日にかけて盛大な大行進が行われます。
そのお話はまた今度。
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