【レシピ】赤オレンジの季節です〜オレンジのマルメッラータ

冬のシチリア。

田舎のお宅にお邪魔すると、出迎えてくれるのはたわわになるオレンジ達。

みんなで美味しく食事した後のデザートは、もぎたてのオレンジ。

もいだ時の爽やかな香りがなんてかぐわしいこと!


シチリアの冬の果物と言えば柑橘類。

その中でも赤オレンジは世界でもファンの多いオレンジ界の王様。

シチリア全土で栽培されていますが、特に有名なのは東シチリアのカターニア周辺。

エトナ山の火山灰が赤オレンジ栽培にとても向いていると言われています。


赤オレンジの旬は2月ごろから

シチリアのオレンジの季節は12月頃から始まります。

ブラジリアーノ、ネーブル等が先に熟し始め、王様の赤オレンジは寒さが増してからじっくりと熟してきて。

赤オレンジは1月でも美味しく食べることはできますが、まだ色はオレンジ色。

熟せば熟すほど赤くなってきます。

十分に赤くなる2月頃からが本当の旬と言えるでしょう。


赤オレンジの種類

赤オレンジとは、その名の通り、割ってみると中が赤いオレンジのこと。

赤オレンジは1種類と思われがちですが、シチリアには3種類が栽培されています。


・Sanguinello(サングイネッロ)

・Moro(モーロ)

・Tarocco(タロッコ)


いずれも赤オレンジなのですが、赤の色、色の入り方、皮の厚さ、香りや風味が異なります。

日本で「ブラッドオレンジ」と呼ばれているのはサングイネッロかモーロ。

サングイネッロの名前の由来は実の色が「血(サングエ)のように赤黒い」から。

モーロも赤黒いですが、タロッコは鮮やかな赤、という感じです。


赤オレンジでアンチエイジング?

赤色はアントシア二ンの色。

アントシア二ンはポリフェノールの1種で、高い抗酸化作用があると言われています。

美味しく食べて、体の中からアンチエイジングができる、一石二鳥のフルーツですね。


2年に1回の大豊作!

シチリアの田舎の庭には必ず1本は植わっているオレンジの木。

オットの実家にも樹齢50年になる数種類のオレンジの木が植わっていて、その中で赤オレンジではタロッコが2本。

この2本、2年に1回、驚くほどの実を付けます。

そして今年は当たり年!

オレンジの木の下に入ってしゃがんで、上を見上げてみると、、、

オレンジクリスマスのオーナメントのよう!

そこには小宇宙が広がっていました。


さて、今年もマルメッラータ作りをしましょう!


レシピ:オレンジのマルメッラータ

マルメッラータのレシピは色々ありますが、私が毎年作るレシピをご紹介します。

皮を剥いて、白い部分を取るのに時間がかかり面倒ではありますが、色々試した中で一番のお気に入りレシピです。

<材料>

オレンジ   約1㎏

砂糖 200〜250g(オレンジの甘さにより調節)

レモンの皮すりおろし 1個分

レモン汁   1個分

<作り方>

オレンジの皮を剥いたら、白い部分を取り除いて、できるだけ細く切ります。

実に残る白い部分も取り除き、房にとって更に1/2に切ります。この時、多少皮が残っていても大丈夫。

残った皮の部分はぎゅっと絞って。

全てを鍋に入れたら、砂糖、レモンの皮すりおろし、レモン汁を入れて、中火にかけます。

時折かき混ぜながら、水分が飛んでとろみが付くまで煮込みます。

1kgのオレンジだと約30分くらい。量が多いともっと時間がかかります。

お好みの固さに仕上げて出来上がり。(ちなみに私は緩めが好き。)


保存瓶に入れて煮沸消毒すれば長期保存可能。

暑ーい暑ーい夏の午後に、炭酸水と割れば爽やかなオレンジドリンクで気分爽快!


Almanacco〜イタリア歳時記

アルマナッコ 〜 イタリア歳時記 イタリアの季節のモノ、コト、フウケイ、etc その物語と季節のレシピ。

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