【レシピ】女性の味方カレンドゥラ 〜 カレンドゥラのお花のリゾット

カレンドゥラの季節がやってきたシチリアです。

私がいつも行くファーマーズマーケットには、春の野草とお花を摘んできてくれる農家さんがいます。

毎回、その時に野にあったものを摘んでくるので、本当の旬を味わうことができます。

シチリアの春は北イタリアよりも1か月くらい早くはじまり、野草が詰めるようになるのは1月中旬ごろから。

カレンドゥラは2月中旬ごろから姿を現しはじめました。


地中海沿岸が原産のカレンドゥラ

ヨーロッパ、特にシチリア島でや南イタリアではよく見かけるカレンドゥラ。

日本ではコンパニオンプランツとしても知られますが、シチリアではお庭に植えていたり、街の花壇にも良く植わっています。

ヨーロッパでは古くから薬用としても愛用されてきたお花です。


カレンドゥラの効能

ハーブの本場ヨーロッパ。

主にハーブティーとして愛飲されてきたカレンドゥラの効用は一言でいえば、

「殺菌・消炎」

その効用はカロテノイドやフラボノイドなどによるもの。

湿布やオイルなどで外用すれば、火傷や傷の回復を早めたり、日焼けや皮膚の炎症を鎮めたり。

ハーブティーとして飲めば、体の内部で粘膜や胃の炎症を抑えてくれます。

とにかく炎症を抑えてくれる働きがあるので、皮膚のトラブルには欠かせないハーブなのです。

その効果はクレオパトラも愛用していたというほど!

さらに、生理痛の痛みを和らげ、月経不順や更年期障害にも効果がある、、、なんと女性の味方のようなお花ですね。

カレンドゥラのお花は乾燥させてハーブティにするか、オリーブオイルなどの植物性オイルに浸して有効成分を溶け出させ、オイルを患部に塗布する方法があります。

いずれも簡単なので是非試してみたいです!


貧乏人のサフラン?

カレンドゥラの美しく鮮やかな黄色、何かに似ていませんか?

そう、サフランを水につけた時のあの色、まさに鮮やかなオレンジですよね!

かつてサフランはとても高貴で高価な食材で、王室、貴族、教会など、権力を持った者のみが入手できるものでした。

そこで、農民たちはこのカレンドゥラの花びらを乾燥させ、細かく粉状にすることで、サフランの変わりとして使っていたのです。

そんなことから、

「貧乏人のサフラン」

などと呼ばれていました。

カレンドゥラの効用は、乾燥させても損なわれないので、貧乏人万歳!ですね!


カレンドゥラのお花は食べれるの?

農家さんに聞いてみたところ、

「食べれるけれど、サラダに入れるくらいかな〜。あとはお皿に散らすと彩りがきれいだよ。」

確かにカレンドゥラってすっごく元気が出る色ですよね!

無農薬のお花ならばお花全体を食べられるそうですが、主に使うのは花びらの部分。

サラダいれれば彩も良く、芳しい香りも楽しめます。

しかし、これで何か料理を作れないものか、、、と思い、料理上手なイタリア人の友人に聞いてみたところ、

「リゾットが美味しいわよ!」

とのこと。

作り方を聞くとーっても簡単!

早速、自分風にアレンジして作ってみたら、、、美味しいリゾットが完成しました。

春を告げるお花カレンドゥラ。

無農薬のお花が手に入ったら、是非皆さんも試してみてくださいね!

(カレンドゥラの花を生食する場合は、必ず無農薬のお花を使用してください。)


Risotto con petali di calendura 〜 カレンドゥラの花のリゾット

<材料 2人分>

米  160g

にんにく(みじん切り) 1/2片

玉ねぎ(みじん切り)  1/4個

カレンドゥラの花びら 8個分

レモンの皮  少々

ミントの葉  適量

白ワイン  50ml

野菜のブロード 250ml

熱湯      250〜300ml

オリーブオイル 適量

塩、こしょう  適量


<作り方>

鍋にオリーブオイルを入れ、にんにく、玉ねぎを軽く炒め、米を入れ、米の周り全体にオリーブオイルが回るように混ぜたら、白ワインを入れ強火にしてアルコールを飛ばします。

温めた野菜のブロードを米が浸るくらいまで入れ、カレンドゥラの花びらの1/4量、塩、胡椒を入れてまぜます。

米が柔らかくなるまでブロードを少しずつ足しながら米を炊き、ブロードがなくなったあたりでもう一度、花びらの1/4量をいれましょう。

ブロードがなくなったら熱湯を少しずつ炊き、同じように炊いていきます。途中で塩、胡椒の味の調整をしましょう。

柔らかくなったら最後に花びら1/4量を入れ、ひとまぜしたらお皿に盛ります。

仕上げに、手でちぎったミントの葉、レモンの皮を少々、最後の花びらを飾り付けたら完成です。




Almanacco〜イタリア歳時記

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