【レシピ】カーニバルはいつ来るの?何のお祭り?〜カーニバルのお菓子「キアッキエレ」

今年も近づいてきたカーニバルの季節!

イタリア語でカーニバルは「カルネヴァーレ」。

タイトルはわかりやすいように「カーニバル」と書きましたが、本文ではイタリアらしく「カルネヴァーレ」で行きましょう!


カルネヴァーレはいつ来るの?

ところでカルネヴァーレって、毎年、時期が違うことはご存知ですか?

それもそのはず、カルネヴァーレはパスクア(復活祭)の日をベースに起算されます。

パスクアは毎年日にちが変わる移動祝日なので、カーニバルの時期も毎年変わるというわけです。

復活祭についてはこちらの記事をご覧ください。↓




では一体カーニバルの時期はいつなの?

それを知るには、まずはカーニバルが何のお祭りなのかを知る必要があります。


カルネヴァーレって何のお祭り?

カルネヴァーレの語源はラテン語の「carnem=カルネム=肉」+「vale=ヴァーレ=除く」、この二つが合わさって「カルネヴァーレ」。

肉を除くお祭り??

キリスト教では、パスクア前の40日間を「クワレジマ=四旬節」という、キリストの受難を分かち合うために節制をする、特に肉食を断じる期間となります。

肉食を断じるだけではなく、日常生活も清貧に暮らす期間となるため、その前にたくさん美味しいものを食べて、大騒ぎしよう!というのがカルネヴァーレなのです。


カルネヴァーレ期間はいつ?

では、カルネヴァーレの時期ってどうやって決まるのでしょう?

ヒントは「40日のクワレジマ(四旬節)」。

パスクアは必ず日曜になので、クワレジマが始まる日は必ず水曜日となります。

元々は、クワレジマが始まる前日の火曜日に、肉に別れを告げる宴として始まったそうですが、現在は、その前の週の木曜日から始まります。


始まる日、木曜日は「Giovedi grasso=ジョヴェディ グラッソ」

終わる日、火曜日は「Martedi grasso=マルテディ グラッソ」


grasso=グラッソは、

①太った、でっぷりした

②油っこい、脂肪分の多い

③豊富な

という意味。

なので、「油っこく脂肪分の多いものをたくさん食べて太ろう!」という感じ、、、?

とにかく、肉を食べよう!という期間なのです。

確かに、40日間、肉を食べるなー、と言われたら、食いだめしておこう、と思うかもしれませんね。

ちなみに2022年のパスクアは4月17日。

なので2022年のカルネヴァーレ期間は2月24日(木)〜3月1日(火)までとなります。


ヴェネツィアの仮面舞踏会

イタリア各地で様々なお祭りが開催されますが、中でも有名なのはヴェネツィアのカルネヴァーレですよね!

仮面をつけて、中世の衣装を着た人たちが街中を闊歩しています。

この歴史は11世紀まで遡ると言われ。

その時は宗教とは関係なく、戦争の勝利のお祝いとしてヴェネツィアの中心地、サン・マルコ広場に集まって踊ったのが最初と言われています。

その後、身分階級ごとに着る服や生活、話しかけられる相手などが制限されていた当時、カルネヴァーレの期間だけは仮面をかぶって身分を隠し、異なった階級や異なった性別の服を着て、匿名の一市民となって行動の自由を満喫するようになりました。

でも、あまりにも風紀が乱れたため、18世紀末には急速に衰退。

現在のようなお祭りが復活したのは1979年のことだそうです。

ヴェネツィアの街を歩くと、仮面(マスケラ)が売っているお店があちらこちらにあります。

ヴェネツィア土産ともして有名なこの仮面(マスケラ)はカルネヴァーレの時に着用するためのものなのです。

2020年は新型コロナウィルスが突然感染拡大したため、開催直前で中止となり。

2021年は開催はされたものの、イベントは軒並み中止。

雰囲気だけは味わえるオンライン配信もあったようです。

そして2022年。

今年も開催は決定しましたが、やはり「密」を避けるため、プログラムは縮小。

それでもきっと去年よりは盛り上がりを取り戻すことでしょう!

2023年は新型コロナウィルスも収束し、盛大に開催されることを祈るばかりです!


●ヴェネツィアのカルネヴァーレ公式ページ↓

その他にも、色々な街でカルネヴァーレのイベントが開催されますが、そのお話はまた今度、、、。


カルネヴァーレのお菓子「キアッキエレ」

この時期食べられるのは肉だけではありません。

他にたくさん食べるもの、、、それはお菓子!

何せ40日間の節食期間、禁じられるのは肉だけではなく、甘〜いお菓子も。

カルネヴァーレの時期には各地で揚げ菓子が作られます。

その代表と言えば「キアッキエレ」!

元々はロンバルディア州ミラノのお菓子と言われていますが、もはやイタリア全土で作られていて。

そして面白いのは土地によってその呼び名が変わること。

Bugie(ブジ―エ)・・・ピエモンテ州、リグーリア州

Frappe(フラッペ)・・・ラツィオ州、ウンブリア州、マルケ州

Cenci(チェンチ)・・・トスカーナ州

などなど。

おそらく別名は20個以上あります。

小麦粉ベースの生地を作って、カットして、揚げて、粉糖をかけたシンプルなお菓子ですが、カリカリとした食感が心地よく、、、やめられない、とまらない、危険なお菓子です。

「キアッキレ」は「おしゃべり」という意味なのですが、食べるときのサクサク、カリカリ、という音が、イタリア人がおしゃべりしている時の音に似ているから?

ちょっとイタリア人らしい洒落たネーミングですよね。

ちなみに、昔は揚げ油はストゥルット(豚の背油)だったそうですが、現在はサラダオイルで揚げている人が多いようです。

ヘルシー志向から、オーブン焼きのキアッキエレも登場。

近年人気を集めています。

今回は、簡単に作れるレシピをご紹介します!


レシピ:キアッキエレ

<材料>

薄力粉    125g

オリーブオイル 25ml

グラニュー糖 10g

白ワイン   50ml

揚げ油(サラダオイル、オリーブオイル等、お好きなオイルで)適量

粉糖    適量

<作り方>

ボウルに薄力粉とオリーブオイルを入れて、指ですり混ぜます。

グラニュー糖を加え軽く混ぜ、白ワインを2/3量を入れて軽く混ぜ、残りの白ワインを入れながら全体をまとめます。白ワインは全部入らなくてもOK。目指すは手に引っ付かずにひとつにまとまるくらいの固さです。

めん棒で薄くのばし、お好きな形にパスタカッター、または包丁で切って、180℃に熱したオイルで両面をこんがりと揚げます。

粗熱が取れたら粉糖をふって出来上がり。


白ワインのかわりにマルサラ酒を使うと、生地からふんわりとマルサラ酒の香りがしてとっても美味!

その他、お好みのリキュールで試してみてくださいね。

Almanacco〜イタリア歳時記

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